正月に花を飾る意味

きれいな花が飾ってある家を見ると、それだけで住んでいる人の気持ちのゆとりが感じられるものです。
特にお正月はお客様をお迎えする機会も多いので、念入りに選んだ花を飾って楽しく新年を迎えましょう。

お正月に花を飾るのは、歳神様をお迎えするという意味があります。
家族が一緒に集まっておせち料理を食べ、新年の無病息災を歳神様にお願いするわけですから、生花を飾って華やかな雰囲気を演出しましょう。

縁起の良い花

飾る花にはこれといった決まりはありませんので、家族や祖先が好きなもの選ぶのが原則です。
これに加えて縁起がいいとされる花を選べば、お正月らしさが盛り上がります。
例えば蘭は高価なため、普段はなかなか手が出ない花です。
お正月という特別な機会だからこそ、高級な花を飾るのも悪くないものです。

菊も、お正月には欠かせない花のひとつです。
中国では古くから不老長寿の植物として知られてきた菊は、神仏のお供え物としても活躍しています。
梅も新年の訪れを告げてくれる花として珍重されていますので、上手に飾ると家が引き立ちます。

紅白の梅を飾るのもいいですし、淡い黄色の花びらが美しい蝋梅もおすすめです。
蝋梅は甘くいい香りがするので、一枝飾るだけでもお正月らしさを盛り上げることができます。

多くの木々が葉を落とすお正月の季節には、おめでたい花と合わせて松を飾るのも素敵です。
いつも青々としている松は不老長寿を象徴しており、魔除けの意味合いもありますので、松門とは別に家の中にも飾りたいものです。

この他、子孫繁栄の意味合いがあるユズリハや縁起が良いとされている裏白(ウラジロ)などもお正月らしい植物です。
ウラジロはシダ植物の仲間で、邪気を祓う効果があります。

正月らしい花や葉と一緒に、南天や万両などの赤い実を飾るのもおめでたい雰囲気になりますので、手間を惜しまずにぜひ加えてみましょう。
無病息災を意味する南天は「難を転じる」という言葉にも通じるため、昔から邪気を祓うために使われてきました。
万両も美しい赤い実をつける常緑樹なので、南天と同様に飾ればインテリアとして引き立ちます。
手に入りにくい場合には、近くの花屋さんで早めに予約をしておくといいでしょう。

お正月の花を飾る場所

お正月の花を飾る場所としては、玄関やリビングなどが最適です。
床の間のあるお宅なら、もちろん床の間にも花を活けて飾りましょう。

お正月は玄関先だけの訪問をするお客様も多いので、いつもよりも特に念入りに掃除を済ませ、真心のこもったお花を飾りたいものです。
花は飾っているうちにしおれてきますので、花瓶には水をあまりたくさん入れないようにして、こまめに水を取り替えたり枝を切って整えてあげることが大切です。