おせち料理は奥が深い!
日本で古くから伝わるおせち料理は、実は想像以上に長い歴史があります。
最近は、必ずしもおせち料理を用意しない家庭も多いようですが、以前は家族総出でおせちづくりをおこなっていた家庭もたくさんありました。
おせち料理の特徴は、色鮮やかで、日持ちがすることです。
そして、料理一つ一つに深い意味が込められているところも、注目したい点です。
おせち料理は、神様にそなえる料理のことを意味していました。
それから時の流れとともに、お正月に食べる特別な料理として認識されるようになったのです。
昔は、一年中自分の時間を楽しむゆとりもないほどに、家事や仕事で忙しい日々を送っている方が多かったと聞きます。
せめてお正月中は、ゆっくりしたいといった理由から、日持ちするおせち料理がつくられたとも言われています。
黒豆の上手な煮方
つややかでつるんとしている黒豆の煮物は、おいしそうに見えます。
反対に、シワが多かったり、乾燥しているように見えたりすると、少々残念です。
きれいでおいしそうに炊くにはコツがあります。
まず、黒豆を水で洗い、6倍の水に10時間程度浸けておきます。
次に、黒豆と同量のお砂糖を加えて、火にかけます。
箸でかるく混ぜながら、しばらく様子を見ていてください。
アクが出てくるので、丁寧に取り除きながら煮ます。
その後、とろ火にして黒豆の上にキッチンペーパーを敷き、ふたをします。
この状態で、だいたい3時間炊いたら様子を見て、まだ固いようであればさらに1時間程度煮てください。
やわらかくなったら、キッチンペーパーを取り除きて、少量のおしょうゆを入れて静かに混ぜ合わせます。
シワができないポイントとは?
黒豆を煮ている間に、空気に触れると乾燥してシワができやすくなります。
そのため、キッチンペーパーなどを用いてそれを防ぎながら煮るのがコツです。
キッチンペーパーは、お鍋のサイズにカットして使用してください。
鍋から出た状態で火にかけると危険なので、注意しながら作りましょう。
黒豆に込められた深い意味とは?
おせち料理と言えば、「黒豆」は欠かせません。
甘じょっぱく味つけられた黒豆は、ふだんあまり食べる習慣がない方も、好んで食べる方が多いようです。
黒豆には、「豆に働けるように」といった願いがこめられているのだそうです。
毎日健康で楽しく仕事ができるように、ぜひ黒豆を食べたいものです。
また、黒豆には体にうれしいメリットもあると言われています。
食物繊維が豊富で、アントシアニンやイソフラボンなども含まれています。
そのため、便秘解消をはじめ、血液サラサラ効果や、更年期の不快な症状の緩和などが期待できます。
おいしいだけでなく、さまざまな魅力がある黒豆は、積極的に食べたい食材だと言えそうです。